『 Louis Sclavis/Napoli's Walls 』
Louis Sclavis(cl, sax)/Vincent Courtois(cello, electronics)/Mederic Collignon(pocket-tp, vo, horn, perc, electronics)/Hasse Poulsen(g)
Recorded December 2002
ちょうど一年前の11月、ベルリンで“ナポリの壁”をみた。ヨーロッパでは人気も評価も高いルイ・スクラヴィスが2002年に始動させたカルテット。エルネスト・ピニョン=エルネストが描いたドローイングをナポリの街に貼るという同名のプロジェクトにインスパイアされ、曲ができ、そのままグループ名に。作品は地中海気質そのままにインプロヴァイズ、色彩豊かな空間が広がる。陰鬱な雲の下、無愛想な外の風景とは対照的。若手3人もまたボスを凌ぐ好演ぶり。中でも一番若いメデリック・コリニョンの芸達者ぶりは一際目を引く。あのヴォイス・パフォーマーぶりはまるでプルチネッラが取り憑いたようだった。CDは、ステージとはまた違う次元で作品を完結させている。遊びが少ない分、洗練味が増し、“壁”はまた違う表情をみせていて面白い。来年、スクラヴィスは7人編成の拡大版“ビッグ・ナポリ”でさらなる展開を図るというから、また期待が脹らむ。(横井一江) JT