ライヴ・アット・メールス〜トリビュート・トゥ・富樫雅彦
BAJ/East Works Entertainment
BJCD-0026 ¥2,625(税込)

『佐藤允彦&SAIFA/ライヴ・アット・メールス〜トリビュート・トゥ・富樫雅彦』

(1)The Song (2)The Arch (3)Song for Domingo (4)Mr.Joke (5)Waltz Step

佐藤允彦&SAIFA 〜 佐藤允彦(arr/cond/pf) 峰厚介(ts) 山口真文(ss) 多田誠司(as) 田村夏樹(tp) 松本治(tb) 山城純子(b-tb) 加藤真一(b) 安藤正則(ds) 岡部洋一(perc)

日本のジャズのヴィンテージ・イヤーだった今年、ジャズの楽しさ、懐の深さを教えてくれるアルバムが多かった。菊地雅章の『ビヨンド・オール』、渋谷毅の『アイランド・ヴァージン』、藤井郷子の『アンゲローナ』、守屋純子の『ポインツ・オブ・ディパーチュア』、田中朋子の『サクララン』などなど。そして最後にドカン!とひっくり返るような衝撃的なアルバムが届いた。佐藤允彦と9人のサムライによる富樫雅彦トリビュート。10人編成のバンドだが作曲者の富樫を加えて11人編成とみたい。そこにたしかに富樫がいた。富樫の事故からの復帰にデュオを組んで応えたのが73年(抜粋盤『双晶』、完全収録盤『カイロス』)、以来、30数年に及ぶ佐藤の富樫との音楽的交流の総決算ともいうべき作品。ここ数年、佐藤は富樫楽曲のソロ・ピアノによる定本化に励んできたが(『允彦プレイズ雅彦』Vol.1〜3)、このアルバムではテンテットを思う存分駆使する大胆なアレンジを加え、立体的に富樫の世界を描いてみせた。鉄人佐藤の意表を突くアイディアが随所に盛り込まれているがマウス・オルガン的“にじみ効果”を生み出すユニゾン奏法などもそのひとつ。百戦錬磨の田村のソロに心底唸った、などと百万語を費やしてもこのアルバムの素晴らしさを語り尽すことはできない。ぜひ一聴をお薦めしたい。 JT (稲岡邦弥)

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