『渋谷毅・石渡明廣/月の鳥』
渋谷毅 (p) 石渡明廣(g)
1.Talking about walking through 2.月の鳥 3.影響の記憶
4.Sing in Exit 5.Body and Soul 6. Obscure Steps 7. Mr.Monster 8. 深く、ゆっくり、上へ
録音:
2006年4月13、18日 5月23日 なってるハウス
本当言えば、渋谷さんを書くのは、苦手。なぜなら、渋谷さんの音楽は、言葉に出来ない、ということで全てが終わってしまうから。“ただただ美しく、ね”と語る渋谷さん。無心というか、純粋に奏でられる音の連なりには、「永遠に心に響く、とっておきの瞬間」がちりばめられている。それは宝石の原石のよう・・?飾りなどにはお構いなし。でも、存在そのものが持つ素の美。聴く人の心は、その自然さゆえに、無意識に深いトコロでひきつけられる・・。石渡明広さんとのデュオ。石渡さんはその筋のファンの方ならおなじみ。渋谷毅オーケストラの名ギタリストであり、名作曲者!渋オケの魅力は荒唐無稽な自由さと、同時に、この石渡さんの曲に潜むロマンティシズム。そこには、ユニークな中にも琴線を揺らす
somethin ' elseがあり、そんな“二人が響く一枚”というだけで愛おしい。さりげない「会話とつぶやき」。この二人にして、完璧な完成形というわけではない。でもごく普通に、特別なものを醸し出すというパラドックスがいかにも二人らしい。渋谷さんを称して「今、音楽を音楽的に奏でられる数少ない人」というように語った菊地雅章氏の言葉も今なお、印象的だ。JT (関口滋子)