『ONJQ Live in Lisbon/Otomo Yoshihide's New Jazz Quintet』
● Mats Gustafsson (ts, bs) Tsugamu Kenta (as) Otomo Yoshide
(el-g)
Mizutani Hiroaki (b) Yoshigaki Yasuhiro (ds, tp)
● Song for Che ― Reducing Agent/Serene/Flutter/Eureka
● Produced by Otomo Yoshihide/Executive
Production by Trem Azul
● Recorded at the “Anfiteatro ao Ar Livre da Fundacao
Calouste
Gulbenkian”(Lisbon), August 2004
● Recorded by Luis Delgado
● Mixed by Kodo Yoshiaki and Otomo Yoshihide
現在の Otomo Yoshihide's New Jazz
Orchestra(ONJO)に発展したONJQ時代の最後のライヴの記録、すなわち2004年のリスボンのジャズフェスでのライヴ盤が、今年、ポルトガルの
Clean Feedレーベルからリリースされた。
ONJOにも参加しているマッツ・グスタフソンの咆哮のせいもあるが、本盤を聴いていると今のONJOを聴いているとの錯覚に襲われ、2004年の夏の時点でのONJQがすでにONJOとして始まっていたことが了解される。音響的なアプローチも含め大友の精緻な編曲・構成が、各奏者の高圧力に陰影と振幅を与えている事が手に取るようにわかり、ラージ・アンサンブルに発展したONJOの核を見せてもらっているようだ。アンチテーゼな姿勢やノイズィー&フリーキーな表面に惑わされてはいけない。パンク・ジャズだとかオルタナティヴ・ジャズとかポスト・ジャズとか言われる大友のONJの試みの核とは、実はジャズへの想いの生一本さのことでもある。そのことが切々と伝わってくるのだ。当日の演奏の録音はまだあるという。vol.2のリリースを望むものです。
CDスリーヴ表の「リスボン」という名の日本の洋食屋の店頭写真のシャレも楽しいが、クラフト紙と磁石を使ったパッケージ・デザインも秀逸。
さて、大友良英の
ONJでの試みはこの後、その編成を収縮することはあるのだろうか?今ふたたび小編成のONJを聴いてみたいと、そんな想いも抱くのでした。JT (原田正夫)