ECM New Series 1975/ユニバーサル UCCE-2604 ¥2,800(税込)

『キム・カシュカシャン、ロバート・レヴィン/アストゥリアーナ:スペインとアルゼンチンの歌』

キム・カシュカシャン(ヴィオラ)、ロバート・レヴィン(ピアノ)

ファリャ:アストゥリアーナ/グラナドス:マハのまなざし |忘れられたマホ | 嘆きにくれるマハ | 分別あるマホ/グァスタビーノ:バラと柳/ヒナステラ:悲しみ/モンサルバーチェ:黒人の子守歌 | ドスが自慢の伊達者 | ピアノのなかのキューバ | ハバナの小唄/ファリャ:7つのスペイン民謡(全曲)/ヒナステラ:悲しみ/グァスタビーノ:鳩のあやまち | 渇きの底から | パンパマーパ | きれいな柳の枝 | バラと柳/ブチャルド:手を結び合って | 私の泣き声をきけ

Recorded August 2006, Radio Studio DRS, Zurich
Tonmeister: Stephan Schellmann
Produced by Manfred Eicher

スペインとアルゼンチンの作曲家の民謡の香りを留めた歌曲を、キム・カシュカシャンとロバート・レヴィンが器楽版に編曲した作品集。ヴィオラとピアノだけの演奏で歌手は参加していないが、ここで聴くことができる音楽の背後には、たしかな「歌」のぬくもりがある。オリジナル盤と国内盤の解説書に、どちらも歌詞がきちんと掲載されているのも納得できる。聴き手は詩を読みながら、二人の音楽家とともに、かつて人々が生きた場所と時間に重なっていく。知らなかった風景、思いもよらなかった生の営みが目の前に立ち現れ、通り過ぎてゆく。歓びと哀しみが刺繍された「歌」の向こうに、握った手の感触、交わし合う瞳の翳りさえも、「そう、たしかにそうだった」と、思い起こす自分は、もうすでに他の誰かの記憶を生き始めている。ハミングでも構わないので一緒に旋律を口ずさみながら、「歌の心」の奥深く身を浸すことで、響きの真の意味と出会うこともあるだろうか。そうであったらよいのに、と思う。二人の演奏家が長年かけて精煉したスコアは、溢れんばかりの情緒を伴って眩惑へと誘う。ぜひ国内盤を入手してください。片山杜秀さんによる精細な解説ならびに原解説の素敵な翻訳、それに加えて、濱田滋郎さんの名訳で全曲歌詞が付されています。JT (堀内宏公)

関連リンク:
http://www.jazztokyo.com/newdisc/419/kashkashian.html

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