ECM 1873

『Evan Parker The Transatlantic Art Ensemble / Boustrophedon』

Evan Parker(ss) Roscoe Mitchell(as,ss) Anders Svanoe(as) John Rangecroft(cl) Neil Metcalfe(fl) Corey Wilkes(tp,flh) Nils Bultmann(viola) Philipp Wachsmann(vln) Marcio Mattos(cello) Craig Taborn(p) Jaribu Shahid(b) Barry Guy(b) Tanni Tabbal(ds,per) Paul Lytton(ds,per)

1 Overture
2 Furrow 1
3 Furrow 2
4 Furrow 3
5 Furrow 4
6 Furrow 5
7 Furrow 6
8 Finale

Recorded September 2004

タイトルのBoustrophedonとは犂耕体、行の折り返しごとに書字方向が逆になること、またそのような書き方のことをいう。曲のタイトルもまたFurrow、すなわち畝間。たぶんこのタイトルが作品のコンセプトを表しているのだろう。演奏するのはエヴァン・パーカーとその周辺のミュージシャン、フィル・ヴァックスマン、バリー・ガイ、ポール・リットンらとロスコー・ミッチェルとその周辺のミュージシャン、クレイグ・タボーンやジャリブ・シャヒド、タニ・タバルらを結集して創られたアンサンブル。2004年のミュンヘンでのコンサートを録音したもので、昨年出たロスコー・ミッチェルの『Composition / Improvisation Nos.1,2&3』の対になるアルバムである。エヴァン・パーカーのアルバムは多いが彼のコンポジションを取り上げた作品は今までになかったように思う。丁度このCDを聴いている時に偶然電話をかけてきた某ピアニストに「今何を聴いているの?カッコいい!ベリオみたい」と言われた。しかし、途中でジャズ的な展開も見せるし、確かにベリオ的な側面もあるが、このグルーヴ感はジャズだろう。もちろん名刺代わりのパーカーの特殊奏法も短いが登場する。これを聴きながら、1969年に録音されたヨーロッパとアメリカの前衛達の共演『Gittin' To Know Y'All』を思い出した。同じようなインパクトがあったからである。このような企画のコンサートが実現出来るドイツが羨ましい。ただし、フリー・ジャズ、インプロと思って聴くと裏切られるからご注意を。でも、実にカッコいい!JT (横井一江)


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