平林牧子/ハイド・アンド・シーク text by Kimio OIKAWA

Muzak(enja) MZCE-1219 \2,500(税込)


平林牧子(p)
クラウス・ホウマン(b)
マリリン・マズール(ds/perc)

1.かくれんぼ
2. ソウルス・オブ・トゥモロー
3. ディープ・ロード
4. レイン
5. リメンバー・ザ・サン
6. Aメイジャー
7. ウィングス・イン・ジュライ
8. ジャーニー・ワルツ
9. シェイディ

Recorded by Bjarne Hansen @Sun Studio, Copenhagen, April 27,28, 2008
Mixed and mastered by Bjarne Hansen
Produced by Makiko Hirabayashi

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ピアノのごく自然な音の扱いと、ベースの低域にドスの利いた凄みを聞かせる、そのインパクトにオーディオは踊る。全体を覆うベースの重々しい低音に、まずは引くが、これは曲のなせる技で一曲目はそれが強く表現される。ピアノの低音部とベースが重なって、凄みの音が轟音、唸る。続いて音像を大きく支配するのはドラムスとパーカッション。これは演奏者、マリリン・マズールの技が音像に強く作用する。リズムの中に多種多様な音色が散りばめられて、確かに聞いていて、オーディオ指向に耳が傾く。痛快なサウンドが放射されてスピーカーも反応する。
ピアノの音色に透明感を感じさせながらも、低音の響きに凄みの利いた音があり、これに対応するパーカッションが、オンマイク手法のリアルさを盛り上げる。これにオーディオは気持ちよく反応する。ベースのピチカートに聞かれる弾ける音は、たまらず音量を上げて、これぞジャズ・オーディオの醍醐味だ、と音楽と離れて聴き入ってしまう失礼に許しを請う。
パーカッションに牽引される印象が強いなかで、どっしりと聞かせるのは、それぞれの楽器の響きの自然を貫いている録音があるからだ。低音部に安定感を持たせたバランスは小型スピーカーで聞いても、影に裾の広い低域が居座っている様に聞こえてくる。これはマジックだ。

及川公生:1936年、福岡県生まれ。FM東海(現・FM東京)を経てフリーの録音エンジニアに。ジャスをクラシックのDirect-to-2track録音を中心に、キース・ジャレットや菊地雅章、富樫雅彦、日野皓正、山下和仁などを手がける。2003年度日本音響家協会賞を受賞。現在、音響芸術専門学校講師。著書にCD-ROMブック「及川公生のサウンド・レシピ」(ユニコム)。

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FIVE by FIVE 注目の新譜

NEW5.06 '13

FIVE by FIVE
#983『藤井郷子 Satoko Fujii New Trio/Spring Storm』(Libra Records=ボンバ) 悠 雅彦/ #984『ドヴォルザーク&ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲集/ユリア・フィッシャー』(デッカ=ユニバーサル)大木正純/ #985 『ギラ・ジルカ & 矢幅歩 SOLO-DUO/Breathing ...』(Jump World=Boundee)望月由美/ #986『Michael Reis/Hidden Meaning』(Double Moon)伏谷佳代/ #987 『奥平真吾 THE FORCE/Live At PIT INN〜I didn't know what time it was』(ピットインミュージック)望月由美/ #988『Alex Cline/For People in Sorrow』(Cryptogramophone)稲岡邦弥/ #989『キース・ジャレット|ゲイリー・ピーコック|ジャック・ディジョネット/サムホエア』(ECM=ユニバーサル)稲岡邦弥

COLUMN
巻頭エッセイ:丘山万里子:カデンツァVol.58「京都での朝の勤行」丘山万里子/ 連載フォト・エッセイ:音の見える風景Chapter27「竹内 直」望月由美/ 撮っておきの音楽家たち #61デュオ・アマル(ピアノ・デュオ)/ #62「ピエタリ・インキネン」(指揮者)林 喜代種/ カンザス・シティの人と音楽#36(EXTRA)「東洋と西洋のミックスした国マカオで出会った音楽」竹村洋子/ ニセコロッシ・コンサート・ツアー19(Niseko-Rossy Pi-Pikoe) / 及川公生の聴きどころチェック #162『小山太郎/ビート・ザ・ブルース』(M&I/ポニーキャニオン)/ #163『塩谷 哲/アロー・オブ・タイム』(ビクターエンタテインメント)

CONCERT/LIVE REPORT
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