UPDATED 07.02.2006

♪ フランクフルトからケルンへ

 そして、5月18日、大雨の日に、われわれ一行8名(3カ所のうち2カ所は、琴の八木美知依さん、ダンスの白河直子さんがゲストとして一部参加、+スタッフ3名)は成田を発った。
 フランクフルト空港に降り立ったわたしは、坂田明オーケストラでベルリン・ジャズフェスティバルに行った時、アエロフロートの機内食にあたって、一週間のうち演奏一回という超余裕のスケジュールにもかかわらず、ほぼホテルのベッドから出ることがなかったことを思い出した。
 なんだかはじめての国、はじめての場所だったのだ。
 空気の透明度が違うのは、湿度のせいだけではないだろう。空も高く空間に広がりがある。樹木の緑も、土の色も、空の色も鮮やかだ。建物や付随物のセンスもすべて洗練されている。美しい。
 前回は西ベルリンだけ、というのも理由のひとつかな?などと思いつつ、特急列車に乗ってフランクフルトからケルンへ。
 駅を出てすぐ目につく「大聖堂」。これは想像とまったく違っていた。いや、建物自体は写真で見ていたとおりの美しく荘厳なものだったのだが、ロケーションというか、センスのいい駅舎のすぐ脇になんだか「なんでもなくある」といったふうに「あった」
 同行の「Ub-X」ドラムの藤本氏があとからいみじくも表現した「駅前旅館」. . .いや、その古びた木造建築の質感とロケーションの織りなす渾然一体の時空間がすごくシュール。本当は巨大だし、実際には距離があるのに、駅前の決して広くはないロータリーから見上げると妙に近く感じられ、遠近感がおかしくなってくらくらしてしまう。
 ともあれ、その夜はケルン日本文化会館の方々と食事しながら懇談。なぜかイタ飯。すごく美味しい。
 翌日は初のライヴ。あまり使用していないのか、古いのか、ハンマーの弱った音の鳴らないピアノと格闘して、普段より多く弾き込みをし、なんとかピアノを鳴らせて頑張る。オーディエンスはほぼドイツ人。会場の性質もありおそらく日本に興味を持っている好意的なドイツ人であろうと思っていたので、大きな拍手にもとりあえず納得。琴の八木さんも、本来はデュッセルドルフのみの参加予定だったが飛び入りしたダンスの白河直子さんも、大きな声援を受けていた。

 

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