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Nigel Kennedy|ナイジェル・ケネディ ヴァイオリニスト

1956年12月28日生まれ。英国ブライトン出身。
6歳よりヴァイオリンを始め、翌年ユーディ・メニューイン主宰の音楽学校に入学する。その後NYジュリアード音楽院でドロシー・ディレイに師事し、1977年ロンドンでリッカルド・ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団と共演してプロ・デビュー。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を始め世界中の一流オーケストラや指揮者と共演する他、2002年にはポーランド室内管弦楽団の音楽監督に就任。ヴィヴァルディ「四季」のCDはクラシック音楽史上最高売上(200万枚)となり、ギネスブックに名を刻んだ。一方で早くからジャズにも目覚め、ステファン・グラッペリのツアーに16歳で参加。近年では、2006年にロン・カーター、ジャック・ディジョネット、ジョー・ロヴァーノらとともに『ブルーノート・セッションズ』をリリースしている。2011年にはジャンルの壁を一気に取っ払ったアルバム『フォー・エレメンツ』を発表。

Interviewed by Minoru Aihara(相原穣/JT)
January 2012
Courtesy of Samon Promotion

2012年2月に5年ぶりの来日を予定しているイギリス出身の人気ヴァイオリニスト、ナイジェル・ケネディ。高い音楽性と型破りな演奏スタイルで、独自の音楽シーンをひた走る。来日に先立って、緊急ながらメール・インタビューを行う機会を得た。


インタビュアー(以下Q): ジャズに初めて出会って、魅了されたのはいつごろですか?: 日本のiTunesでの無料ダウンロードがアジアでの大ヒットに繋がったと聞いています。その経緯を聞かせてください。

ナイジェル・ケネディ(以下NK): 考えてみると、ジャズには、いつも本能的な愛情を感じてきた。僕はインプロバイザーだし、音楽をそのままに、つまり、ページに書かれた通りに演奏することには気が乗らない。メニューイン音楽学校で学んでいた時に、ステファン・グラッペリが学校に来て、誰か即興演奏をやってみないかい、って若い学生たちに尋ねたんだ。そこで手を挙げたんだけど、やってみた瞬間から気に入った。ある構成の中で創造性を発揮する自由というのが、とても魅力的だった。


Q: あなたはポーランド室内管弦楽団の音楽監督を務めていて、ポーランドの音楽世界から様々な影響を受けたことと思います。素晴らしいアルバム『ポーランドの魂(Polish Sprit)』(日本盤では、私もライナーノーツの翻訳の一部を担当しました)は、知られていない、またはほとんど演奏されることのないポーランドの作曲家たち、エミール・ムリナリスキとミエツィスラフ・カルウォヴィチによるヴァイオリン協奏曲に光を当てました。個人的には、『イースト・ミーツ・イースト』がとても刺激的で、クレズマー音楽に興味を抱きましたし、また、クラコフのジャズ・シーンについて窺い知ることができました。ジャズ・ファンのために、当地のジャズ・シーンについて簡単に教えていただけますか?

NK: ポーランドのジャズ・シーンは、今でもとっても生き生きしている。ミュージシャンたちはポーランドの有名なジャズ・スクールで、とっても高いレベルの教育を受けているし、僕の住んでいるクラコフは、小さなクラブがあちこちにある。いやおうなしに、世界の他の場所と同じ方向に向かっていくだろうけど、今の時点では、まだまだ活気がある。ナイジェル・ケネディ・クインテット(NKQ)のメンバーたちに出会ったのも、クラコフだった。全員が絶頂期にいて、信じられないくらい才能のあるミュージシャンたちだった。クローケ(訳注:クレズマーやポーランド民謡のパイオニア的バンド)のアルバムについての感想、ありがとう。楽しんでもらえて嬉しい。あのバンドのことは大好きで、まさにすばらしいミュージシャンたちなんだ。メンバーの誰もが高い精神性と洗練された音楽性をもって活動している。彼らとは、いつでも共演したいね。


Q: 2007年にブルーノート東京において情熱的でスリリングなジャズ・プレイを披露して以来、今回は5年ぶりの日本ツアーになります。ツアー・タイトルの「バッハ・ミーツ・ファッツ・ウォーラー」は、特に当サイトには魅力的に聞こえます。バッハをプログラムに含めるのは、容易に理解できますが、伝説的なジャズ・ピアニストであるファッツ・ウォーラーをフィーチャーし、これら2人の音楽家をステージで結び付けようとした理由をお訊ねしたいのですが。

NK: バッハは、自分にとって究極の作曲家なんだ。その音楽にはすべてがあるし、毎日の決まった練習でも中心にすえて、必ず弾いている。ファッツ・ウォーラーはずっと身近な存在だった。僕が小さい頃から、彼のアルバムを継父がよくかけていたからね。2人は、天才的なミュージシャン、作曲家であり、僕に言わせれば、ステージ上では互いに完全にフィットする。実のところ、バッハの独奏曲を演奏するツアーは、今回が初めて。コンサートはバッハの独奏曲で始まり、その後、ファッツ・ウォーラーの部で、ギターやベース、パーカッション奏者を招き入れる。非常にアコースティックなプログラムで、そうした音楽を演奏していると、素晴らしい時間を経験できる。早く日本の聴衆に紹介したくて待ちきれない思いだ。


Q: 共演者たちについて紹介していただけますか。少なくとも日本でリリースされたケネディさんの過去のアルバムには名前を見つけることができませんでしたが、ヤレク・シュメタナ・クインテットとは何年か共演していることは分かっています。

NK: ヤレク・シュメタナは、まさに今日最高のギター奏者の1人。ポーランドでは伝説的な存在だし、ヨーロッパのジャズにとても大きな影響を与えてきた。ヤロン・スタヴィともよく演奏してきた。今、ボンド・カルテットとあるプロジェクトをやっていて、彼はベースを担当している。ヂェジッツはNKQのレギュラー・ドラマーで、とてつもなく凄い。今回のプログラムでは、スネア・ドラムしか演奏しないけどね。パーカッションは、ウォーラーの音楽の中ではとっても軽やかに演奏されるんだ。


Q: 日本に滞在中にトライしてみたいことが何かありますか?

NK: 逆に、何か提案があるかな?


Q: これまで来日を待ち続けたファンにメッセージを一言お願いします。

NK: 早く日本に戻って、皆を楽しませたくて仕方がない。前回来たときは、素晴らしい時間が過ごせたからね。日本の聴衆が音楽をどれだけ深く愛し、鑑賞しているかは知っている。ミュージシャンとして、そのことがステージからよく分かる。皆、とても詳しくて、知性的なリスナーだよね。


ナイジェル・ケネディ コンサート情報
2012年2月20日(月) 19:00 東京オペラシティ・コンサートホール
〈第1部:バッハ〉
J.S. バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ短調 BWV.1003
〈第2部:ファッツ・ウォーラー〉
http://www.samonpromotion.com/jp/live/nk/




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