タイトル:『ジャズ・ロックのおかげです』
著 者:中山康樹/ピーター・バラカン/市川正二
出版社:径書房
初 版:1994年10月10日
定 価:1,957円
腰巻コピー:
ジャズ界にイマージェンシー!!
60年代にサイケデリック・ムーブメントとともに吹き荒れたジャズ・ロック旋風。忘れ去られたあの衝撃。ジャズ・ロックのすべてを網羅しました。
ジャズ・ロックを代表するサックス奏者スティーヴ・マーカス逝去の報に接しこの本を思い出した。表紙写真のマーカスに思いを馳せながら久し振りに読み返した。スイート・ベイジルで聴いたシュリアン・ルロがこの男を思い出させたこともある。冒頭、三者によるてい談があり、ジャズ・ロックの定義が三者三様であることが分かる。ロックの要素を取り入れたジャズであるから「ロック・ジャズ」が正しいのでは、という疑義も出されるが、アメリカの信頼すべきジャズ百科辞典にも「ジャズ・ロック」として項目がある。60年代後半から70年代にかけて現れたロックのリズムを取り入れたジャズのスタイルだが、その部分だけを取り出すか、ソウル的要素をも取込んだファンキー・ジャズ、さらにはそれらの流れを集約したフュージョンまでを含めるかによって意見が分かれる。何れにしても日本ではフュージョンの先駆けとして一過性のものとして捉えられたようだ。本書では三者がそれぞれ15作づつ極め付けを紹介しているが、中山氏によれば、マーカスの『カウンツ・ロック・バンド』、その中でも<テレサのブルース>がシャズ・ロックの最高峰に君臨すると断じている。市川氏も同曲で「ジャズ・ロック気分を満喫できる」と太鼓判を推している。スティーヴよ、安心して成仏し給え。
JT
(稲岡邦弥)
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