
タイトル:『土曜日のジャズ 日曜日のシネマ』
著 者:中山信一郎
出版社:松尾書房
初 版:1983年4月21日
定 価:¥1,600
タスキコピー:ジャズもシネマも音色のよさがすべてだ!
戦後のアメリカ映画を溺愛し、ハワード・ホークス、ドン・シーゲル、フランソワ・トリュフォー、増村保造、加藤泰の映画が好きで、ブルー・ミッチェル、バリー・ハリス、アーチィ・シェップそして、日本のジャズを愛するシネマとジャズのファンに送るエッセイ集。山田宏一氏との対談<映画的記憶・ジャズ的記憶>も見逃せない。友よ、'83〜'93年はこの一冊ですべてだ!
かつて日本各地に存在したジャズ・パトロンのひとり。九州といえばこの人ありといわれる中山信一郎(1936生まれ)のエッセイ集。早大在学中は映研に所属。
映画評論やジャズ評論を手掛けていたが家業(呉服問屋)を継ぐためジャズクラブ「パノニカ」をオープン、サポート側に廻った。中山が目を掛けたミュージシャンは多いが、なかではピアノの菅野邦彦と渋谷毅が特筆される。病的なほど繊細な感受性を持つ天才肌のふたりに九州でインティメートな環境を提供、アマチュア録音ながらベストの1枚を制作した。インディのはしりでもあったこれらの作品を受け入れるためトリオ/ケンウッドに1974年、自主制作のためのレーベル<Nadja>(ナジャ)が創設され、熱意が受け入れられた:『菅野邦彦/ライヴ!』(1974)、『渋谷毅/ドリーム』(1976)。パーソナルな内容を含みながらも、ジャズと映画(そして書物)に対するあふれるような愛情と、地方で必死に(そのそぶりはまったく見せないが)ジャズを支える熱意に心底打たれる。序文は映画評論家の白井佳夫、推薦文は渡辺貞夫が記している。
JT
(稲岡)
[ INAOKA's INDEX ] [ LIBRARY Back Number ]