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『Kurt Rosenwinkel Group/The Remedy: Live at the Village Vanguard』 ArtistShare (2008) Kurt Rosenwinkel(g), Mark Turner(ts), Aaron Goldberg(p), Joe Martin(b), Eric Harland(ds) DISK1: DISK2: 録音:2006年1月 さあ、がんばろうぜ、みやもとひろじ(エレカシ)の歌声にのる。春先のある日のディスク・ユニオン新宿店午後7時、おれはジャズのライブ盤が暖かい夜風の店頭で流れているのをずっと聴いていたのだった。道行くひともサウンドにほだされてCDを確認しに行っている。カートのヴィレッジ・ヴァンガード・ライブ2枚組だ。モチアントリオ2000+2のヴィレッジ・ヴァンガード・ライブVol.2(マット・マネリまで参加してんぞ!)、それにブラッド・メルドー・トリオのヴィレッジ・ヴァンガード・ライブ2枚組、と、3種を並べて品評してみたい誘惑に駆られる。・・・つうか、ジャズのジャーナリズムはふつーそうやって話題を盛り上げるだろうが。マガジンのクロスレビュー形式のページを作って・・・。しかしいかんせん、カートのこの2枚組はartistShareという強力な新興レーベルからのリリースで、ネット配信にも長けており、CDの価格も20ドル程度という展開をしている。あ、なんだすでに本盤はグラミーにノミネートされているのか。でも、国内盤になっていない。アマゾンでも売ってねえ。メルドーの2枚組もノンサッチ・レーベルからのリリース(日本配給権たしかワーナー)なのに、国内盤になっていない(あ、こっちは15ドルで買えるみたいだ)。モチアントリオ2000+2のほうはボンバ・レコードから国内盤が出ている、が、ボンバは雑誌広告媒体をあてにしていない(意味わかるね)。したがって商業誌にこの3種が並べて議論されることはないのは自明なのであった。・・・はー。何かいてんだろね。おれはいんだよ、自分でできるから。だけどこれからジャズを聴いてみたい若者、とくに美少女、には、この場をかりてリアルジャズ歴25年のおいらが老爺心ながら下心まんまんで書いておきたいのだ。 カートのヴィレッジヴァンガード2枚組(本作) ・・・続けて、モチアントリオ2000+2とメルドーを書こうと思ったが、これでおしまい。おれが昨年、年間ベストに挙げた『Ferenc Nemeth/Night Songs』もターナーが吹いていたが、そろそろターナーもいい録音が出始めたということだ。artistShareという新興レーベルはたいしたものだ(みんなウェブで確かめてね)。 (ここで本稿を2ヶ月寝かせてしまいました!すいません) いや、さ、それでartistShareのサイトを見たら、クリス・ポッターも居るでないの!おら、びっくり。現代サックスの二強が揃っている。そいえばポッターもヴィレッジ・ヴァンガード・ライブ盤出していたよね、2007年だけど(クロスレビューにこれも入れるべ)。それでartistShareでポッターはいくつかのダウンロード限定作品?を置いている。なんだこれ。だれか購入して教えてくれ。おれはプーと演っているポッターにのけぞったクチで、その水準のポッターであるのかこわくて手がでん。 そのプーというピアニストからおととい、タイショウン・ソーレイ(Tyshawn Sorey)というドラマーとピアノ・デュオ(!)をしたときのこととかきいていた。誰だいそれ?とYou Tubeをチェックするとマーク・ターナーとの演奏が観れたりして、それもなかなかいいんで驚いていた。 ソーレイは2枚組のリーダー作『THAT/NOT』を最近出していて、それはマーク・ラパポートさんがミュージックマガジンで年間ベストに選出されているんだそうだ。マガジン読んでないから知らんかった。さすがラパポートさんだの。2007年にラパポート=マガジンが年間ベストに挙げたデヴィッド・トーンのクズ盤ECM事件というのがあって、もう参照しなくていいかと切っていたが。そうか、ソーレイは、『何語で?/ヴィジェイ・アイヤー&マイク・ラッド』に近いサーキットの人材なのか。 ソーレイはきくところによると、映像記憶Photographic Memoryの持ち主らしい。現在28さい、この世代の代表との見方をされている。映像記憶というと、モーツァルトや高橋悠治が持っている才能だったろ。おれも音楽は映像的に聴いてる気がするが、そうじゃない聴取を想像できないのでなんとも言えない。おれは何よりもCPUではなく、メモリーが足りないのだ。記憶力がぜんぜんない。 ゆうべ行ったコンサートでは高橋悠治の合唱作品があって、これがすばらしい作品だったのでその分析を急いでいるが、この日のあとの二人の作品と決定的に和音の狙いの次元が異なっていたように聴いた。おれ20だいのころ新宿の三宅榛名と高橋悠治のピアノデュオ・・・夜の時間という連続公演だったか、行ってましたが、三宅榛名の作品はそいえば最近聴いてないですねー。おれが初めて現代音楽のオケが美しいと思ったのはトーキョーミュージックジョイの三宅榛名の作品だったんだ。あれ、も一度聴きたいなあ・・・。 脱線しまくったけど、とにかく音楽は面白いよ。JT (多田雅範) |