|
|
『泉邦宏/フヘハ』
キタカラレコード K-8 ¥2,625(税込) 泉邦宏(tin whistle, as, ss, JAW’s harp, g, guitalele, vo, syn) 1.妖精のホーンパイプ 2.口笛吹きのケーシー 3.私たちの町の少年 4.ジョニーはセリダへ 5.山の上の子供 6.昨夜のたのしみ 7.ヒュー・ギレスピーのマズルカ 8.ボイン・ハンター 9.髪をとかしてカールして 10.青い丘の少年 11.チャーリー以外に王はいない 12.大麦のスタック 13.ブロスナ・スライド 14.妖精のホーンパイプ(saxes) 15.あんたがたどこさ 16.夜の鳥 17.夜の大型鳥 18.ある晴れた日曜日 19.陽気なおじさん 20.今日の天使 21.そらにさかな 22.のみすぎた 23.お正月 24.ままならぬままに 25.竜宮城の鯉 26.フヘハ 今から十数年前のエイプリルフール、新宿ピットインで"渋さ知らズ"を初めて見た。そこにサックスを吹くモヒカン刈りの若者が交じっていた。トンガったアマチュア君もいるものだと思ったが、それがプロとして駆け出しだった泉邦宏で、彼を見た最初である。"渋さ知らズ"や藤井郷子オーケストラのメンバーとして、特異なキャラクターでバンドを盛り上げている泉だが、最近はソロやデュオでも活動している。その泉が多重録音で制作したソロ・アルバムを出した。そこでメインに吹いている楽器はサックスではなく笛。前半はアイリッシュ・トラッド、後半は主に泉のオリジナル。シンプルな笛の音にギターやシンセなどを泉流に重ねてあるのだが、その重ねかたがところどころ尋常ではなく、一風変わった面白さを出している。インテレクチュアルなタイプの音楽家ではないし、技術的に長けた演奏家でもないが、何事にも囚われない自由さがあって、もっとも原初的なところで音楽を演っている。サウンドは自然体で等身大、なによりも泉邦宏というキャラクターがそのまんま音に現れているところがいい。飄々としていて、風来坊のよう。一見無頼漢の笛吹き男なのだが、牧歌的なジャケットの絵のように、なんかほのぼのとした心持ちになるCDである。 JT
(横井一江)
|