Mars/Syntopia Quartet
『Mars/Syntopia Quartet』

Nemu Records - NEMU 001

Albrecht Maurer - violine, gothic fiddel
Claudio Puntin - clarinet, Bassclarinet
Dieter Manderscheid - bass
Klaus Kugel - percussion, soundobjects

1. Goodby Earth
2. Chryse Planitia
3. Tempe Terra
4. Elysium Planita
5. Valles Marineris
6. Olympus Mons
7. Newton Basin
8. Chasma Boreale
9. Back To Earth

Recorded & mixed by Albrecht Maurer, August 2003.
Mastered by Rainhard Kobialka, Topas Studio.
Graphic Design & Photos by Christiane Resch.
Produced by Albrecht Maurer & Klaus Kugel.

ドイツ出身の二人の音楽家、アルブレヒト・マウラー(vln)と、クラウス・クーゲル(perc)が新たに設立したインプロヴァイズド・ミュージックのレーベル“nemu records”から至高の輝きを放つアルバムが登場。アコースティックな編成によるフリー・ミュージックで、さまざまな民族音楽の要素も反映させた野心的な内容だ。つぎつぎとイマジネイティヴなフレーズが現れ、四人の奏者が空間を自在に操り、響きの核心を拡げて花開かせていく。一頃のフリー・ジャズに見られた精神的な内面純化を追究するような苦しげな身振りは皆無である。宇宙的と言ってよい飛翔感と淡い詩的情感が渾然一体となって胸に迫る。マウラーとプンティンはジャズ以外に現代音楽の分野へも越境して活動しており、本作で聴ける精緻な表現はそうした高度な演奏技術があってこそ実現できたものだろう。彼らはまた18世紀以降の西洋音楽の基盤である十二平均律に捕らわれない他の音律の可能性にも取り組んでいるが、その成果は本作でも十分に生かされている。クラウス・クーゲルは、現在スラヴァ・ガネーリン、ピャトラス・ヴィシニャウスカスと組んだトリオ等種々のユニットで活動を続けており、そうしたオーガナイザー的才能の延長として、この新レーベル発足へと至った。今後の動向に要注目。 JT
(堀内宏公)

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