今月号目次
Monthly Editorial
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#51 テリー・ライリー+バシェ音響彫刻
音響体験としても面白いコンサートだった。何よりも齢を重ねても好奇心旺盛なテリー・ライリーのチャーミングさとその創造意欲に感銘を受けた。
Column
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ジャズ事始め 巻5 「ドラム奏者 山崎比呂志 」
ドラムの前に身を投げ出して、腹這いになったまま全身で抑えた
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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #116 R.I.P. Sly Stone <Stand!>
アメリカ音楽界の歴史を塗り変えたスライ・ストーンとブライアン・ウイルソンがほぼ同時に亡くなってしまった。散々迷った挙句、今回はスライを取り上げることにした。その理由は、現在のアメリカの状態がスライの功績を危機に晒しているからだ。
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#61 今田勝さんとの仕事「追悼編」
今田勝さんとの仕事の詳細は、「ある音楽プロデューサーの軌跡 #44」に記した。
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小野健彦のLive after Live #474~479
巡る季節を進むLAL。連載通算500本を射程に収めつつ我が身に起きた骨折入院を経て未だリハビリ生活の中、今月号では手術前後の弥生初旬から水無月初旬にスロー・ペースで巡った充実の現場6本をご紹介。
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風巻隆「 風を歩くから」 #39「楽器の話」
ドラムセットを否定しバラバラに解体することから始めたボクの即興演奏は、こうして革の響きのする50年代のヴィンテージドラムへとたどりついた。
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和歌とジャズ S-002 ― 作品における比較考察 ―
順徳院の辞世と Jo-Yu Chen「悲愴ソナタ」順徳院の辞世とベートーヴェンの旋律がチェンの演奏により共鳴し切々とした悲愴感に包まれる。
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追悼「デペイズマンの人、刀根康尚、90にして逝く」
文学と即物主義の電子音的邂逅。だが、彼には録音よりも過程が重要だった。
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断章『オト・コトバ・ウタ』(2)
オンガクカは文学者同様、確信犯としてこの世でふるまっている。
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追悼 菊地雅章〜10周忌にあたって
ゴールも近道もなく、ただ道があるだけだということを思い出させてくれてありがとう。
Reviews
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#141 小澤征爾 村上春樹「小澤征爾さんと音楽について話をする」
激しく斬り込む愛好家・村上春樹、誠実に受けてたつ演奏家・小澤征爾のまれにみる手に汗握る対談集。
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#2392『テリ・リン・キャリントン&クリスティ・ダシール/ウィ・インシスト 2025!』
『Terri Lyne Carrington & Christie Dashell/We Insist 2025 !』マックス・ローチ生誕100周年に因んだ代表作『We Insists』のテリ・リン・キャリントンによる渾身の蘇生。
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#2391 『Junko Moriya Orchestra / Moving Onward』
『守屋純子オーケストラ/ムーヴィング・オンワード』本作品に聴かれる守屋純子オーケストラの創造するストレートアヘッドなジャズ・スピリットには脱帽するばかり。
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#2390 『城戸夕果 /Brisa(ブリーザ)』
新しい次のステップへの予感がきこえてきそうな期待に満ちた新作だ。
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#2389 『Dino Saluzzi / El Viejo Caminante』
『ディノ・サルーシ/エル・ビエホ・カミナンテ(老いた放浪者)』ディノ・サルーシのバンドネオンが奏でるメロディーは、どこまでも優しく、心地よく響く。何度も繰り返し聴きたくなる、心に残る一枚。
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#2388『村越 葵/アウト・オブ・ザ・ブルー』
伸びやかで覇気にも満ち、快調にフレーズを疾駆させていく、そのアグレッシブで真摯な有り様...
Concert/Live Report
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#51 テリー・ライリー+バシェ音響彫刻
音響体験としても面白いコンサートだった。何よりも齢を重ねても好奇心旺盛なテリー・ライリーのチャーミングさとその創造意欲に感銘を受けた。
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#1372 パット・メセニー「ドリーム・ボックス/ムーン・ダイアル」ツアー」at すみだトリフォニーホール
70歳を超えてもなお、ストイックに挑戦を続けて自分を磨き続けるパット・メセニー。2025年のソロ・コンサートは、2024年をはるかに上回る驚異的なクオリティだった。
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#1371 2025年5月、タツ青木
シカゴのフリージャズ・シーンにおける活動が長いタツ青木だが、このところ帰国して東京での演奏を行う機会が増えてきた。今般の再来日で組まれたギグ、さらに先行する形での舟遊び。
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#1370 SUPER BRASS STARS feat. 4 TRP. Legends〜中川英二郎、エリック・ミヤシロ、ウェイン・バージェロン、アレン・ヴィズッティ、ホセ・シバハ
エリック・ミヤシロの呼びかけで結成されたトランペット奏者4人からなる新ユニット「4TRP. Legends」は、世界中の人にレジェンド達の魅力とトランペットの魅力と無限の可能性を伝えていくことだろう。
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#1369 [映画] 『教皇選挙』(CONCLAVE) 〜フォルカー・ベルテルマン作曲
奇しくも現実のコンクラーベが後を追うことになった珠玉のミステリー映画。映像美と研ぎ澄まされた音響に惹かれるが、主人公ローレンス枢機卿の苦悩と葛藤に「バシェの音響彫刻」の一種を、緊張感の表現に弦楽器のスタッカートの旋律を多用しているのが印象的だ。
Interviews
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#290. 【トークイヴェント】エクストリーム・フリーな彼らにとってのアヴァンギャルド・シーン~ マーティン・エスカランテ+ウィーゼル・ウォルター+テテ・レギア
ハードコア・ドラマーのウィーゼル・ウォルター。異質で唯一無二の個性をもつメキシコのサックス奏者マーティン・エスカランテ。ペルーのエクスペリメンタル・シーンを作り上げてきたベーシスト/ギタリスト、テテ・レギア。北米から中南米、さらに世界を旅するかれらに、現在進行形のインプロヴィゼーションやエクスペリメンタルの状況について話を聞いた。
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インプロヴァイザーの立脚地 vol.33 香村かをり
香村かをりは即興演奏をすることで渇望を鎮めているという。だから、彼女は自分自身のことをミュージシャンだとは思っていない。
音質マイスター萩原光男のサウンドチェック
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#12 『Junko Moriya Orchestra / Moving Onward』
『守屋純子オーケストラ/ムーヴィング・オンワード』オーディオ装置をCD1枚分ぐらい、鳴らしてエージングしてから聴いてほしいと思う